ソレが出て来る話を聞かないでください
☆☆☆
悟志と合流するとさっそくバス停へ向けて歩き始めました。
天気はとても良くて少し歩くと汗ばむくらいの陽気でした。
「本当に史也くんの家の住所がわかったの?」
歩きながら質問すると、悟志は自信なさそうな表情で「たぶん」と短く返事をしました。
SNSから拾った情報をすべて真に受けて信じてしまうほど、私たちは常識知らずではありません。
「実はSNSにはいくつか住所が書かれてたんだ。その中で、一番近い場所の住所じゃないかと思って」
「そんなことだろうと思った」
思わずため息が出てしまいました。
信じていいかどうかわからない情報に振り回れて無駄に足り回るのはゴメンです。
「史也くんの住所を知っているのは、やっぱり絵里のお母さんだよね」
「あぁ。でも、もう話はしてくれないかもしれないぞ」
昨日のことを思い出すと門前払いされるのは目に見えています。
だけど私はこのとき、絵里との些細な会話を思い出していました。
悟志と合流するとさっそくバス停へ向けて歩き始めました。
天気はとても良くて少し歩くと汗ばむくらいの陽気でした。
「本当に史也くんの家の住所がわかったの?」
歩きながら質問すると、悟志は自信なさそうな表情で「たぶん」と短く返事をしました。
SNSから拾った情報をすべて真に受けて信じてしまうほど、私たちは常識知らずではありません。
「実はSNSにはいくつか住所が書かれてたんだ。その中で、一番近い場所の住所じゃないかと思って」
「そんなことだろうと思った」
思わずため息が出てしまいました。
信じていいかどうかわからない情報に振り回れて無駄に足り回るのはゴメンです。
「史也くんの住所を知っているのは、やっぱり絵里のお母さんだよね」
「あぁ。でも、もう話はしてくれないかもしれないぞ」
昨日のことを思い出すと門前払いされるのは目に見えています。
だけど私はこのとき、絵里との些細な会話を思い出していました。