こじらせて、こじらせるほど。
「おっまえ、関節曲がってなさすぎ。棒かよ?」
「え?じゃあ中川やってみてよ」
「仕方ねーなぁ、見てろよ!俺のスーパーミラクルシュート!」
ベンチから立ち上がった俺は、広瀬からボールを奪い、華麗にゴールに向かって放つ。
ボールは真っ直ぐ、吸い込まれるように
まるで始めからそこにいくことが決まってたみたいに。
ネットに吸い込まれていった。
「すっ…ご!」
広瀬は何やら目をキラキラさせて俺を見ている。
いつのまにか、曇り空の隙間から青空が顔を出して
夏の終わりの、少しだけ冷たくなった風が、広瀬の肩まで伸びた髪をフワリと揺らした。
「ナイッシュー!!」