婿入り希望の御曹司様とCool Beautyな彼女の結婚攻防戦〜長女圭衣の誰にも言えない3つの秘密〜花村三姉妹 圭衣と大和の物語

大和〜僕と圭衣ちゃん

「おいおい、いくらなんでも、プライベートに踏み込みすぎだろ?」

「あら、答えたくなければ、それでも構わないわ」


初対面で、ちょっとした火花が散った瞬間だった。僕が親友の雅をかばい、彼女--花村圭衣さんは妹の美愛ちゃんを庇っていた。


最初の印象は、『聡明だけど、ちょっと気が強そうな女性だな』だった。でも、まさに『Cool Beauty』という彼女の会社名にふさわしい女性。高身長の和風美人で、モデルのようなスタイル。そして、凛とした雰囲気。


その日は社内の会議室だったけど、背筋を真っすぐに伸ばして座る姿も、足元まできちんと揃っていて、所作ひとつひとつに品がある。


一番グッときたのは、その上品な口調が、ふいに江戸っ子のような荒い言葉に変わった瞬間。


「……あ、この子、おもしろいな」


初めて、ちょっと珍しいおもちゃを見つけたような感覚になった。


それで、すぐに彼女を食事に誘ったんだ。もちろん友達としてね。女の子が好きそうな洒落たバルでも行こうかと思ってたに、圭衣ちゃんの返答はこうだった。


「もんじゃが食べたいの。月島じゃなくて、本所あたりの、ちゃんとした下町もんじゃ」


僕の先見の明が働いた瞬間だった。
< 13 / 151 >

この作品をシェア

pagetop