カリスマCAMPARIソーダ
『出た、矛兎百奈の女子禁制あざとスマイル。』
『東《あずま》も矛兎《ほくと》もどっちもウザい。』
赤信号、二人で渡れば怖くない。亘君、二人の可愛い子にピースされて逆ハー気分を味わえてよかったね。
季語のない俳句が読めたところで、隣の盾狼君に怪訝そうな顔つきで見られた。
え?なに?あんたにもピースしとけって?
笑顔で密かに中指を立ててやれば。笑顔で親指を下に向けて返された。
授業が終わって、雪崩に流れて大教室から出ていく私と乙菱。
「あたし、ちょっとお昼買ってくるわ。」
「じゃあ次の教室で席とっとくし。」
「よろしくさんきゅう。」
次はゼミで、学部棟の3階にある小さな教室で授業が行われる。
階段面倒だから、エレベーター待ちをしようと、1階つきあたりの方へと歩いていく。
通りすがりの男の子二人組に「百奈ちゃん!」と手を振られて、サービスで返しておけば。振り返した手を見知った手につかまれた。
「百奈ー。次の授業なに?ゼミ?」
鹿助君だ。
つかまれた手を振りほどこうとするも、なぜかそのまま繋がれてしまう。貝がら繋ぎで。
「うん、ゼミゼミ。鹿助君は?痴漢猥褻論?」
「いんや、次は百奈強制連行学。」
周りの学生たちからは、不解な目と困惑の表情を向けられている。こんなに可愛い私と、目立ってしょうがない鹿助君が皆の前で手を繋いでいるのだから。
でも握力がちいとばかり強いんでないか?
『ねえ、ちょっと。手、離してよ。』
「付き合ってんだから別にいいじゃん」
よくねーわ。おっと、口悪い本音。