私の王子様は弟系プリンス

体育館への移動!

「藍良 静!バレンタインデーどうするんだよ」

「フルネームで呼ぶなよ。バレンタインデーなんて俺は周りの女子に求めてないから」

─────ザワザワッ

とどこの学年かも分からない体操着の男子たちの声がたくさんする。

「映夕〜!ボール取りに行ってきて!お願い」

私は千早にお願いされ、はいはいと体育館の中の倉庫へと駆けてゆく。

- - - - - ꒰ ♡ ꒱ - - - - -


─────ドンッ

と体育館から出て行こうとしていた男士とぶつかってしまった。少しばかり肩が痛い。

「おい、お前しっかり見て歩けよ!俺の彼女にぶっつかってんじゃねー!」


と、聞き覚えのある男子生徒の声後した瞬間。

「映夕、立てるか?」

「し、静くん!」

私は静くんから私の顔を覗き込むように片足を床に下ろし、私の肩に手を置く。

そして、私は静くんと目が合った瞬間、静くんは涙を含んだかのような淡い瞳を向け私に抱きついてきた。
< 6 / 7 >

この作品をシェア

pagetop