佐藤先輩と私(佐藤)が出会ったら
8番の部員は”は!?"という顔で一瞬止まった瞬間、佐藤先輩がドリブルでゴールへと突っ込み始めた。
それが分かり8番の人がスクリーンをしに行こうとしたけれど、勿論遅すぎる。
「リバウンドだ・・・!!」
12番がそう叫んだけれど、私はもっと大きな声で叫ぶ。
「違う!!!10番にパス!!!!!」
私が叫んだ声と同時に佐藤先輩が自分の背中からボールを回し、10番に向かってアイコンタクトもせずにパスをした。
そこが通るよりも前にターンをすれば、10番からノーマークでパスを返して貰える。
「すぐに返して!!!・・・・・すぐに返さないと!!!!
今の1本取れましたよ!!!!」
みんなの視線を感じるけれど、何だか止まらない。
だって、全然違う。
みんな、全然違う・・・。
「速攻!!!!!」
佐藤先輩がパスカットをする前に叫んだ。
だって、今の佐藤先輩だったら絶対にする。
私でも絶対にする。
その時に自分より向こう側に速攻してくれている"女バスのキャプテン”がいて、私は"いつも”めっちゃ愛してた。
「スリーポイント・・・!!!リバウンド!!!」
今日の佐藤先輩のシュートの確率は0なので、佐藤先輩がスリーポイントを打つタイミングでそう叫ぶ。
色々と叫びまくっているけれど・・・
「・・・・・・いや、フェイントですよ!!!
今のは流石に突っ込みませんって!!!
リバウンドじゃなくてフリーになっててくださいよ!!」
結構上手いメンバーが集まっているはずなのに、強豪校とは思えないくらいのグダグタなチーム。
「速攻の準備!!!!
今日の佐藤先輩、カットは天才だから速攻あります!!!!」
そう叫んだ瞬間に佐藤先輩がドリブルをカットし、今日初めての速攻が成功した。
「やったぁぁぁぁ!!!
今のめっちゃ良かった!!!
リバウンドしてくれてありがとうございます〜!!
・・・・・・あ”ーっっっ!!!5番!!スリーポイントよりも手前からシュート打ってくるからシュート打たせないようにディフェンス!!!・・・ディフェンス!!!!
5番、今日は中でのシュートは結構外してるから、スリーポイント手前からのシュートのディフェンスの方に力入れましょう!!!」
さっきの速攻でのポイントで佐藤先輩のチームに勢いがついている。
「今の流れ、絶対に止めませんよ!!
リバウンド絶対に取りましょう!!!
ディフェンス!!!・・・ディフェンス!!!!
外れます!!!!リバウンド・・・・!!!!速攻!!!!!!」
でも、佐藤先輩のシュートなので・・・
「外れます!!リバウンド!!!!・・・・・・・ナイスです!!!
もう1本です!!!!1回仕切り直しましょう!!!」
佐藤先輩にボールが戻り、佐藤先輩がゆっくりとドリブルをしながらみんなが戻ってくるのを待つ。
そして・・・
「スクリーン!!!!また突っ込みます!!!
リバウンド!!!リバウンド!!!!」
私の叫び通りなことが多かった佐藤先輩のチーム。
仕切り直すと思わせていた佐藤先輩が相手チームの隙間もタイミングも全然良くないのにまた突っ込んできた。
でも、それも私は分かっていたので少し先に"スクリーン”と叫べていて、しかも外すとも思ったのでリバウンド・・・。
「ナイっっっシュ〜〜〜っ!!!
スクリーンアウトめっちゃ良かったです!!」
記録なんて全然書かずに声を出しまくった。
でも、うちの女バスだとこれくらいの声出しは普通のことで。
ゲーム中のメンバーだけではなく見学中の部員達もうるさいうるさい、めっちゃ元気。
「佐藤先輩に戻しましょう!!!
今日は目立ちたい日らしいです!!!!
佐藤先輩がミスをしてからのプレーを考えていきましょう!!!
声出し合いますよ!!!!
いつもみたいな"忍び!!”"忍者!!”陰!!!”みたいなプレーは今日出来ませんので!!!
泥臭いプレーでいきますよ!!!気合いです!!
声出していきましょう!!!!
リバウンドからが勝負です!!!」
"忍び”"忍者”"陰”が結構ウケていたけれど、これは女バスのセンターの先輩がいつも男バスのことをディスっている時の言葉。
「逆サイド!!!!・・・・いや、声出しましょうよ!!!!
佐藤先輩じゃないんだから後ろは見えてないんだって!!!
今フリーだったじゃん、嘘でしょ、え、カカシですか?」
試合の反省会で撮影された動画を見ている時、副キャプテンが言いそうなことを私もつい言ってしまった。
それにもまた笑い声が上がり、見学をしている部員達も徐々に声が出てきた。
「あ、フェイント!!フォローっっ!!!・・・ナイスナイス!!!今の上手いです!!
1本いきましょう!1本!!!」
土屋先生はもう何も言わず、黙ってゲームを見ている。
「そうそう!!4人で話しましょう!!!
お互い指示出し合って!!!
目線大事です!・・・あぁぁぁ!!だから、佐藤先輩のことはよく見ておかないと!!!
今日無茶しだすから!!!」
アッサリ相手チームに1本取られ、そのボールを佐藤先輩が一瞬で拾い、エンドラインから投げた・・・。
走りながら話し合っている4人に向かってではなく、"ここで取って俺に戻せよ”という所に、投げてきた。
無言で、アイコンタクトもなく・・・。
誰もいない、誰も拾えない場所に佐藤先輩が投げようとした瞬間・・・
私は記録帳もペンも放り投げ、走り出した。
だって、私は知ってる。
私は取ってきたから。
佐藤先輩の暴走している時のパスだって、佐藤先輩が突っ込んでいく時のスクリーンだって、エンドラインからもサイドラインからも出そうになった私達のボールを、私はいつだって諦めずに取ってきたから・・・。
それが分かり8番の人がスクリーンをしに行こうとしたけれど、勿論遅すぎる。
「リバウンドだ・・・!!」
12番がそう叫んだけれど、私はもっと大きな声で叫ぶ。
「違う!!!10番にパス!!!!!」
私が叫んだ声と同時に佐藤先輩が自分の背中からボールを回し、10番に向かってアイコンタクトもせずにパスをした。
そこが通るよりも前にターンをすれば、10番からノーマークでパスを返して貰える。
「すぐに返して!!!・・・・・すぐに返さないと!!!!
今の1本取れましたよ!!!!」
みんなの視線を感じるけれど、何だか止まらない。
だって、全然違う。
みんな、全然違う・・・。
「速攻!!!!!」
佐藤先輩がパスカットをする前に叫んだ。
だって、今の佐藤先輩だったら絶対にする。
私でも絶対にする。
その時に自分より向こう側に速攻してくれている"女バスのキャプテン”がいて、私は"いつも”めっちゃ愛してた。
「スリーポイント・・・!!!リバウンド!!!」
今日の佐藤先輩のシュートの確率は0なので、佐藤先輩がスリーポイントを打つタイミングでそう叫ぶ。
色々と叫びまくっているけれど・・・
「・・・・・・いや、フェイントですよ!!!
今のは流石に突っ込みませんって!!!
リバウンドじゃなくてフリーになっててくださいよ!!」
結構上手いメンバーが集まっているはずなのに、強豪校とは思えないくらいのグダグタなチーム。
「速攻の準備!!!!
今日の佐藤先輩、カットは天才だから速攻あります!!!!」
そう叫んだ瞬間に佐藤先輩がドリブルをカットし、今日初めての速攻が成功した。
「やったぁぁぁぁ!!!
今のめっちゃ良かった!!!
リバウンドしてくれてありがとうございます〜!!
・・・・・・あ”ーっっっ!!!5番!!スリーポイントよりも手前からシュート打ってくるからシュート打たせないようにディフェンス!!!・・・ディフェンス!!!!
5番、今日は中でのシュートは結構外してるから、スリーポイント手前からのシュートのディフェンスの方に力入れましょう!!!」
さっきの速攻でのポイントで佐藤先輩のチームに勢いがついている。
「今の流れ、絶対に止めませんよ!!
リバウンド絶対に取りましょう!!!
ディフェンス!!!・・・ディフェンス!!!!
外れます!!!!リバウンド・・・・!!!!速攻!!!!!!」
でも、佐藤先輩のシュートなので・・・
「外れます!!リバウンド!!!!・・・・・・・ナイスです!!!
もう1本です!!!!1回仕切り直しましょう!!!」
佐藤先輩にボールが戻り、佐藤先輩がゆっくりとドリブルをしながらみんなが戻ってくるのを待つ。
そして・・・
「スクリーン!!!!また突っ込みます!!!
リバウンド!!!リバウンド!!!!」
私の叫び通りなことが多かった佐藤先輩のチーム。
仕切り直すと思わせていた佐藤先輩が相手チームの隙間もタイミングも全然良くないのにまた突っ込んできた。
でも、それも私は分かっていたので少し先に"スクリーン”と叫べていて、しかも外すとも思ったのでリバウンド・・・。
「ナイっっっシュ〜〜〜っ!!!
スクリーンアウトめっちゃ良かったです!!」
記録なんて全然書かずに声を出しまくった。
でも、うちの女バスだとこれくらいの声出しは普通のことで。
ゲーム中のメンバーだけではなく見学中の部員達もうるさいうるさい、めっちゃ元気。
「佐藤先輩に戻しましょう!!!
今日は目立ちたい日らしいです!!!!
佐藤先輩がミスをしてからのプレーを考えていきましょう!!!
声出し合いますよ!!!!
いつもみたいな"忍び!!”"忍者!!”陰!!!”みたいなプレーは今日出来ませんので!!!
泥臭いプレーでいきますよ!!!気合いです!!
声出していきましょう!!!!
リバウンドからが勝負です!!!」
"忍び”"忍者”"陰”が結構ウケていたけれど、これは女バスのセンターの先輩がいつも男バスのことをディスっている時の言葉。
「逆サイド!!!!・・・・いや、声出しましょうよ!!!!
佐藤先輩じゃないんだから後ろは見えてないんだって!!!
今フリーだったじゃん、嘘でしょ、え、カカシですか?」
試合の反省会で撮影された動画を見ている時、副キャプテンが言いそうなことを私もつい言ってしまった。
それにもまた笑い声が上がり、見学をしている部員達も徐々に声が出てきた。
「あ、フェイント!!フォローっっ!!!・・・ナイスナイス!!!今の上手いです!!
1本いきましょう!1本!!!」
土屋先生はもう何も言わず、黙ってゲームを見ている。
「そうそう!!4人で話しましょう!!!
お互い指示出し合って!!!
目線大事です!・・・あぁぁぁ!!だから、佐藤先輩のことはよく見ておかないと!!!
今日無茶しだすから!!!」
アッサリ相手チームに1本取られ、そのボールを佐藤先輩が一瞬で拾い、エンドラインから投げた・・・。
走りながら話し合っている4人に向かってではなく、"ここで取って俺に戻せよ”という所に、投げてきた。
無言で、アイコンタクトもなく・・・。
誰もいない、誰も拾えない場所に佐藤先輩が投げようとした瞬間・・・
私は記録帳もペンも放り投げ、走り出した。
だって、私は知ってる。
私は取ってきたから。
佐藤先輩の暴走している時のパスだって、佐藤先輩が突っ込んでいく時のスクリーンだって、エンドラインからもサイドラインからも出そうになった私達のボールを、私はいつだって諦めずに取ってきたから・・・。