トップシークレット
「あ、亮くんおはよーう!」
「……おはようございます」
「ねぇねぇ、昨日さっ」
「では、お先に」
「え、あ、ちょっ……えぇ……?」
どうも、みなさん。どうやら様子がおかしい鳴海くんにわたしは今絶賛避けられ中です。あの騒動以降、亮くんとまともに会話できてないし目も合わない。任務はもちろん一緒に行くし、任務中はしっかりコミニュケーション取れてる、業務的なことだけはね!
あの日のこと謝りたくて謝ろうとした時、亮くんから謝罪されて頭も下げられた挙げ句、メッセージで信じられないほど長い謝罪文というか反省文みたいなものも送られてきた。亮くんはわたしとは違って真面目で繊細?でちょっとお堅い感じだから、処置とはいえあんなことをし合ってしまったことに……絶望してるのかな?え、ツラ。
「白浜!おはモーニング!」
「流星くんおはよーう」
「なに、鳴海の奴まだウジウジしてんの~?もう何週間経ったっけ?」
「今日で3週間と5日だよ」
「げ、白浜も白浜までなんか怖いなぁ……ちゃんとカウントしてる辺りが」
「死ぬまでカウントしてやる」
「それはマジでこえーって」
漆黒の闇を抱えた瞳でただ前を見据えて歩くわたしに、遠慮なくリアルにドン引いてる流星くんは少しわたしとの間に距離を取った。わたしはその間をしっかり詰めて流星くんを見上げながら微笑み『おまえは避けてくれるなよ?絶対に』とプレッシャーをかけた。冷や汗をダラダラ垂らしながら、消えそうな笑みで親指を立ててグッドサインする流星くんに、わたしはコクリと頷いた。
「まあ、任務に支障はないとはいえ常日頃のコミニュケーションも大切だと思うんだけど、鳴海は一体なに考えてんだろうなー。ま、僕とはいつも通りだし……問題は白浜かぁー。鳴海も男だしな、気にしてるんじゃないかな?白浜に無理させちゃって、自分責めてる系なやーつ」