俺様御曹司は欲しい
「迷子かガキんちょ。そんなひっくい位置からじゃ見つかるもんも見つかんねぇだろ。高いの平気か?」

「う、うん」

「おら、乗せてやる」

ひょいっと持ち上げて男の子を肩車する九条に心の中で拍手喝采。あんた完全に人の心を溝に捨てたんだと思ってたけど、ほんの少しは残ってたのね。

ブラボー!ブラボー!

「おら、パパかママか知らねぇけどいるか?」

「ママいない」

「そうか」

人多いし、多分交番に連れていくのが無難かな。もしかしたらはぐれちゃったお母さんが来てるかもだし。にしても……煌みたいで可愛いなぁ。名前なんていうのかなぁ、聞くのって今の時代じゃマズい?まず自分の名前名乗れば問題ないかな?

「ねぇねぇ、お姉ちゃん舞って名前なんだけど、君は?」

九条が肩車してるからめちゃくちゃ見上げなきゃいけない。男の子も肩車が嬉しいのか心なしか元気になってるし。

「あおくん」

「あおくんって言うんだぁ。かっこいい名前だね」

可愛い、めっちゃ可愛い、天使ですか?あーん、早く煌に会いたくなってきたなぁ。

「デレデレしてんじゃねーよ」

「はあ?別にしてないし」

「フニャフニャな顔してよく言うわ」

「してませーん」

「うぜぇ」

「なによ、意味わかんない」

「俺にはしねぇくせに」

「?」
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