雨はまだ降り続いている…〜秘密の契約結婚〜
これで一通りの家事を終えた。少しだけゆっくりするために、リビングのソファに腰を下ろす。
エプロンのポケットからスマホを取り出し、ニュースアプリで最近の時事ネタをチェックをしていく。
以前は求人アプリを見ていたが、もうあのアプリは削除した。
今の私には精神衛生上良くないので、無理して仕事を探すのは止めて、悠翔さんのために家事を頑張っている。
毎日快適に暮らせているのも悠翔さんのお陰だ。本当に悠翔さんには感謝しても感謝しきれない。
だからこそ悠翔さんのためにも、悠翔さんの奥さんのふりを完璧にこなしたい。
私にちゃんとできるのか不安だ。今だってちゃんと悠翔さんの奥さんという役目を果たせているのか分からない。
でも悠翔さんに自然体で大丈夫だと言ってもらえた。身構える必要はないんだと気づくことができた。
大丈夫。今夜を乗り切れば問題ない。悠翔さんと夫婦でいられる。
神様、お願いします。どうか悠翔さんのお友達に私達の関係がバレませんように…。
今夜が来るのが怖いような、早く来てほしいような。複雑な気持ちのまま、悠翔さんの帰りを待った。

掃除が思ったよりも早く終わった。現在の時刻はまだ午前の十一時。
時間に余裕があるので、足りない食材を買いに近所のスーパーへ行こう。
ついでに今夜のお酒も用意しておこう。悠翔さんと悠翔さんのお友達に喜んでもらえたら幸いだ。
今夜は和食の予定なので、和食に合うお酒を用意しておいた方がいいかもしれない。
とはいってもお酒にあまり詳しくないので、和食といったら日本酒や焼酎が和食に合うイメージだ。
とりあえず日本酒と焼酎を用意しておくとして、お仕事中で申し訳ないが、悠翔さんに悠翔さんのお友達が好きなお酒を聞いてみることにした。

《お仕事中、すみません。悠翔さんのお友達が好きなお酒を教えてください。
それと和食なので、日本酒と焼酎を用意しようと思っているのですが、それで大丈夫でしょうか?》

悠翔さんのお返事を待ってからスーパーへ行くことにした。
お返事を待っている間、スーパーに行くために身支度を整えることに。
家事を優先していたため、身だしなみをまだ整えていなかった。
さすがに起きてすぐに洗顔と歯磨きは終えていたが、髪とメイクはしていなかったので、慌てて支度を始めた。
時間はあれど、人様をお迎えするにあたって身だしなみを整えないのは論外だ。お家の中を綺麗にする以上に大事なことである。

まずはメイクから。いつも通りのメイクを施していく。
私はそんなにメイクが上手ではないので、ナチュラルメイクしかできない。
いまいち垢抜けているのか、地味なのか、よく分からないメイクをしている。
そんなにメイクに時間はかからない。十分程度でメイクは完成した。

メイクが完成したので、次は髪の毛を綺麗にしていく。
ブラシで綺麗に髪を梳かす。梳かしている間にアイロンを温めておく。
綺麗に髪を梳かし終えたら、温めておいたアイロンで髪の毛の癖を直していく。
綺麗にストレートに直し終えたら、お出かけ用のオシャレなヘアアクセで髪を結ぶ。
後ろで一つに結ぶ。所謂、ローポニーテールというやつだ。
最後にサイドバンクと前髪をアイロンで緩く巻き、完成だ。
物足りないので、ピアスとネックレスも着ける。
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