妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
「お前は自分が何をしたのかわかっていないのか? 人に暴言を吐くなど、許されることではないのだぞ。こうして、ヴェルード公爵家の方々が訪ねて来たことが、どれだけ寛大なことであるかを理解しろ」
「父上……ならば、ヴェルード公爵がやったことは肯定されるべきことなのですか? 浮気相手との間に子供を作ったことは正しいことだというのですか!」
「それは……」

 ドルイトン侯爵は、ディトナスの言葉に怯んでいた。
 それを見ながら、アドルグは末妹であるクラリアが言っていたことを思い出していた。彼女はアドルグに、重要なことを伝えていたのである。

『確証がある訳ではありませんが、多分ドルイトン侯爵家にも私と同じ立場の人がいると思うんです。多分、庭師の――』
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