妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
「……おやおや、僕はお邪魔虫でしたか、ロヴェリオ殿下」
「え? あ、いや、そういう訳ではありませんけど……そうだった。ウェリダン兄様、クラリアを虐めていた二人の令嬢の件ですけど」
「ああ、その時クラリアを助けていただいたのですね。感謝します」
「その二人に対して、過度な罰を与えようとしていますよね。それを取りやめていただけませんか?」

 ロヴェリオ殿下は、ハキハキと自分の意見を述べていた。
 それにウェリダンお兄様は、不気味な笑みを浮かべている。基本的に、彼の感情は全てその笑みで表されるため、何を考えているのかは不明だ。

「ロヴェリオ殿下は、まだまだお若いですからね。大人の考えというものは、理解できないということですか……」
「六歳しか違わないから、ウェリダン様だってまだ大人とは言えないんじゃないですか?」
「え? 六歳?」
「クラリア? どうかしましたか?」
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