雪くんは、まだ足りない。
「戻っていいよ」
「うん……」
「授業が始まってるクラスに戻れるならね。なんて言い訳するの?」
「うっ……」
「俺の事、置いてくの?」
「……っ」
10分だけって言ったのに!
痛いところついて、私が断れないような事ばかりしてくる。
分かっててやってるから確信犯だ。
「はいはい、俺のところに戻っておいで」
両手を広げて微笑む遊馬くんにゆっくり近づいてまた抱き締められてしまった……
断る勇気がない……!!
それに遊馬くんにこうされるの、すごく落ち着く。