どん底貧乏美女は夢をあきらめない

番外編 玲子と接近遭遇

双子が年中さんクラスに進級し、今日は年中さんの初日の日。

二人のクラスが気になる義母の久美も送っていくと言ってきかず美玖は義母と双子を車に乗せて保育園に向かった。

美玖は大吾にも言われて、免許を取ったのだ。

双子は別々のクラスになり、美鈴が先生に詰め寄っている。

「ねえ、先生雄吾は優しくって人見知り
しちゃうから私が守ってあげないと
いけないの。だから、同じクラスの方が
都合がいいんだから、同じクラスにして」

と先生に詰め寄る美鈴。

「そうよね。美鈴の言うことも一理あるわ
先生クラス変更お願いできますか」

と義母、”おいおいここは美鈴を諫めるべきなのに火に油注いでどうすんだ”と頭を抱える美玖

「ねえ二人とも、いつも美鈴が雄吾の事を
守っていたら雄吾はパパみたいに強い
かっこいい男になれないわよ」

美鈴にはこれが一番効くのだ。

何せパパ大吾が何でも一番なのだ。

一番かっこいい、一番イケメン、一番頭がいい、一番信用できる、だから一番大好き。

「あらっ、それは困るわね。雄吾には
かっこいいイケメン男子になって
貰いたいもの、ねっ、美鈴。ここは
少し雄吾を泳がせておきましょう」

美玖は唖然とする。

”泳がせておくとはどういうことなのか?”相変わらず義母の言葉選びのセンスにはついていけない。

それでも美鈴にはしっかり通じているらしく、美鈴はわかったさすがにばあばねと言って二人でハイタッチしている。

この二人感性は同じなのか?美鈴の将来が空恐ろしくなってきた、帰ったら早速大吾に相談しなくてはと思っていると

「あらあ、美玖さんに榊の叔母様お久しぶりです」

とハイテンションでどこかで聞いた声が・・・

声の方を皆で振り向くと、そこにおわすは但馬玲子もとい今は結婚したそうなので但馬ではない玲子さん。

年少さんに入学したのだろう。

可愛い女の子の手を引いている。

「はい、お久しぶりですね。お元気でしたか?」

と言う美玖の言葉にかぶせるように

「まあ、こちらが噂の双子ちゃんですか?
雄吾君は本当にパパそっくりの
イケメン君ね」

なぜに名前まで知っているのだろうか?美鈴はすっかり警戒モードで、眉間にしわが寄ってるよ。

「ママ、誰このおばさん」

とのたまった。

「まあ、玲子さんこんにちは。
美鈴ちゃんこちらのおばさんはね
前にママとの試合に負けた方なのよ」

とこともなげに言い放つ義母久美。

”ぐっ、玲子の顔色がどんどん険しくなってるよ”どうすんの。もうこのままトンずらしたい。

「あら、そんなこともありましたわね。
いい思い出ですわ。ほほほ」

”ぬぬ大人の対応、玲子も子供をもって変わったようだ”とほっと一息の美玖

「私と大吾さんは、誰かさんの横やりで
結ばれなかったから、子供同士を
許嫁にするっていうのはどうかしら?
うちの優菜、可愛いでしょう?
雄吾くんどう?」

”何をほざいてやがる”やっぱり玲子の嫌味節は健在だった。

「何言ってんのよ。このおばさん
全然可愛くない。うちの雄吾には
ママみたいに才色兼備の節約料理が
得意なそんな女の子がいいんです。
変なこと言わないで、行こう雄吾」

雄吾も、玲子の娘の優菜もキョトン顔で意味が解ってないようだが、二人はとっとと行ってしまった。

しかし美鈴は許嫁の意味わかっているんだろうか?それに節約料理までいう事ないのになあと変なところが気になる美玖。

「まあ、気の強い娘さんだ事。
優菜あんなのに負けていてはだめですよ
これからママがああいう女に対抗する
方法を教えてあげますからね。
心配しないでママに任せて
では、美玖さん、おばさま失礼
致します」

そう言って行ってしまった。

「お母さん、後2年もこんな調子なら、
頭痛いです。」

「そうねえ、あの人には口では
敵わないわね。でも美鈴なら大丈夫よ
美鈴に任せておけばいいわ。
そうだ、帰りにお口直しに
ルミエールによって、ケーキ食べて
帰りましょうよ」

と流石切り返しの速い義母、が口直しとはいかに?まあ何でもいいからケーキは食べたい、疲れた。

「そうですね。私もそんな気分です」

と言って、二人は保育園を後にする。

よ~く考えると、あの玲子が子供を保育園に入れるなんて不自然だ。

彼女なら、幼稚園から大学までの超セレブの通う幼稚園に入れるのが普通ではないのか?

???な美玖は義母を車に乗せてルミエールのケーキを食べに向かった。

双子が地元の公立小学校に上がった時に、1年遅れて玲子の娘も入学してくるとはその時の美玖は知る由もなかった。

                 完
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