イマドキ♡
「でも知ってる?桜木佑都さん、ちょっとした有名人なんだよ。」

「そうなの?」

私は、ポテトをつまみつつ、聞くと、かなは僅かに目を輝かせた。
かなの大きな(ひとみ)が、光を集めて輝いている。

「そうなのよ!新二年生にして、推薦で生徒会長になったんだから。それに、神対応な王子様って有名なんだよ。女の子が近寄ってきても笑顔で対応みたいな。」

「へぇ〜」

「許嫁さんがそんな有名人で嬉しくない?」

「う〜ん、まぁ、嫌な気はしないけど。」
私が曖昧な返事を返すと、かなはえ〜と声を挙げた。

「嘘でしょう?許嫁だとか言われて、ときめくっていうか嬉しくならないの?ラッキーガールだよ?」

「・・・だって、現実に追いつかないんだもん。Sky・Goの、創業家の息子さん、しかもそんな有名人っていう噂を聞いたら、私には申し分ないなって感じ」

「も〜、なんでそう思うかなあ。」
心が、椅子の背もたれに背をだらーんと投げ出す。

「蜜華、可愛いし、頭もいいし、まさに才色兼備だと思うんだけどな〜♡」
みんな私のことを褒めてくれる。
だけど、私は・・・・・
いつも褒められて頭に浮かぶのは、風華姉様の姿。
いつもそんなことを考えてしまうなんて、私は・・・・

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