眠り王子と夢中の恋。
「名前は?」
「……ミヤ」
透き通るような綺麗な声で彼女が言った時、またもや違和感を感じた。
一体なんなんだ、これ。
「み、や?」
思わず考え込むと、沈黙に耐えきられなくなったのか彼女が口を開いた。
「……何か?」
「ああ、ごめん。……どう書くんだ?」
「美しい夜です」
──美夜。
「美しい夜、か。なんだか君に合ってるな」
「……」
また無言になる美夜。
本心でそう思ったのだけれど、不満だったのか?