最愛から2番目の恋
32 例えそれが番ではなくても
その瞬間、彼女の前に人が立つ。
腰の剣に手を添えたテリオスだ。
父の前にもケインが立っていた。
自分を守るように目の前に立つテリオスを見上げ、ガートルードは思い出す。
貴方は荒事が苦手なのでしょう?
剣の稽古からいつも逃げている、とユーシスは嘲笑っていた……
こちらに文句を付けてきたステファノ・ヴァルチを、息子のセシオンが止めていた。
「父上! カリスレキアの国王陛下に、何と不敬な!」
彼は父親に付いてきていたが、追従するためではなく。
愛娘の悲劇に思考がおかしくなっていた父親が心配で、追いかけて来たのだろう。
「離せ、セシオン!
サレンディラだけじゃない、お前も頭に傷を負った。
それなのに、こいつらは!
親子3人、皆が軽傷じゃないか!」
「それは、運というものです!
第一、王太子妃殿下を差し置いて、嫌がるサレンを最前列中央に座らせたのは父上だ!
ご自分の野心を、悔いこそすれ……」
腰の剣に手を添えたテリオスだ。
父の前にもケインが立っていた。
自分を守るように目の前に立つテリオスを見上げ、ガートルードは思い出す。
貴方は荒事が苦手なのでしょう?
剣の稽古からいつも逃げている、とユーシスは嘲笑っていた……
こちらに文句を付けてきたステファノ・ヴァルチを、息子のセシオンが止めていた。
「父上! カリスレキアの国王陛下に、何と不敬な!」
彼は父親に付いてきていたが、追従するためではなく。
愛娘の悲劇に思考がおかしくなっていた父親が心配で、追いかけて来たのだろう。
「離せ、セシオン!
サレンディラだけじゃない、お前も頭に傷を負った。
それなのに、こいつらは!
親子3人、皆が軽傷じゃないか!」
「それは、運というものです!
第一、王太子妃殿下を差し置いて、嫌がるサレンを最前列中央に座らせたのは父上だ!
ご自分の野心を、悔いこそすれ……」