逆プロポーズではじまる交際0日婚! 〜狙うのは脚本家としての成功とXXX
 昨夜、部屋に戻った覚えもないし、服を脱いだりシーツを敷いたりした記憶も、まるでない。

 服にいたっては、もし自分で脱いだとしたら、そこら辺に投げ捨ててあるはず。ハンガーに吊るしてあるわけがない。

 一連の行動を、私がやっていないのであれば、やってくれたと思われる人は……ただひとり。

 ……やっちゃった、私。

 私はしばらく頭を抱えたあと、コソコソとバスルームへ行った。とにかく頭を冷やそうと、低温に設定したシャワーを浴びる。

「自由に使って」と言われた厚手のタオルはとってもフカフカで、太陽をたっぷり浴びた生成りの香りがした。

 この匂い……。

 この匂いのする何かを、昨夜、抱きしめた覚えがある。

 タオルじゃない、どう考えても人だった。「いい匂い」とか言いながら、クンクンした記憶すらある。

 私は再び真っ青になって、タオルを抱きしめたままその場に座り込んだ。

 うわー、もう言い逃れできないくらいに変態さん認定だ、私。
< 43 / 590 >

この作品をシェア

pagetop