幼馴染み、四重奏。
〇私立獅子堂学院高等部の校舎・生徒会室(放課後)
玲司、周りにいる生徒会役員にテキパキと指示を出している
玲司「それは左の本棚。一旦段ボール箱の中に入れておいてくれ。資料の場所が場所が分からなかったら訊いてくれ。時間は大切だ」
書記「あれ、会長!? 今日は交流会の日じゃありませんでした!?」
早足でやってきた一年の生徒会書記、玲司の顔を見て驚く
玲司、肩を竦める
玲司「今日は行けない。この有様だからな」
会計「御免なさい会長……」
三年の生徒会会計、ちりとりと箒で割れ物の欠片を片付けながら呟く
生徒会室、本棚や観葉植物などの備品が倒され、資料や割れたカップが散らばっている
本棚の戸も開いていて、溢れた資料がぐちゃぐちゃになっていた
生徒会副会長「まさか換気のために窓を開けたら、サッカー部のボールが飛び込んでくるとは……」
玲司「怪我人が出なくて何よりだ。今はちょうど他の行事もやっていないしな」
書記「そうだ。この機会に整理整頓しちゃいます? もう私達が来る前から魔窟状態でしたよね、この部屋」
書記、人差し指を立てて「名案だ!」と笑みを浮かべるが、玲司は首を横に振る
玲司「いい案だ。だが、今回は原状回復を優先させたい。また声をかけてくれ」
書記「はい!」
会計「会長。割れ物を片付けてきます」
玲司「私も行こう」
玲司、ずっしりと重いゴミ袋を三つ持ち上げる
副会長「あ、俺が行きますよ」
玲司「構わない。君は棚や机を元の位置に戻してくれ。君の力が頼りだ」
副会長「はい!」
「分かっているとは思うが、一人にはならず、必ず二人以上で行動するように。一段落ついたら休憩しよう」
〇私立獅子堂学院高等部の校舎・廊下(放課後)
玲司と会計、並んで歩く
部活動中という事もあり、二人のいる校舎内は静まり返っている
会計「本当にすみません」
玲司「謝る事じゃない。君は何も悪い事はしていない」
向こう側からやってきた野球部の部員とすれ違う
野球部の部員「お疲れー! 災難だったなぁ。気晴らしに、また遊びに来いよ!」
玲司「ああ。有り難う」
会計「ねえ会長。眼鏡、どうしてまたかけたんですか? 一時、コンタクトでしたよね?」
玲司、突然の話題に目をぱちくりさせるも、微笑する
玲司「ああ、そういう時期もあったな」
〇(回想)私立獅子堂学院高等部の校舎・生徒会室(一年前)
会計「会長、コンタクトにしてみませんか? 眼鏡も素敵ですけど、外されてもお似合いだと思いますよ」
玲司「そうか……? 君が言うなら、そうなんだな」
(回想終了)
〇私立獅子堂学院高等部の校舎・廊下(放課後)
玲司と会計、ゴミ捨て場にゴミを置く
会計、手をはたいて、
会計「どうして、また眼鏡をかけるように? 幼馴染みの女の子に、何か言われたからですか?」
玲司「伊織君の事を知っているのか?」
会計「噂で聞いたんですよ。お堅い会長が、唯一リラックスしてお話する相手だって。それでどうなんですか? 本当なんですか?」
玲司「そういうわけではない」
会計「じゃあ特別に、コロッといっちゃうような甘いお言葉を貰ったとか?」
玲司「甘い言葉……?」
〇(回想)私立獅子堂学院高等部の校舎・廊下(一年前)
眼鏡を外した玲司、クラスメートや同級生には大好評
×××
一方の伊織の反応
伊織「眼鏡やめたんですね。いい感じです。印象がガラッと違って見えます」
×××
(回想終了)
〇(回想)私立獅子堂学院高等部の校舎・廊下(一年前)
再び眼鏡をかけた玲司、クラスメートや同級生には残念がられ、一部の女子からは「コンタクトにしないの?」と訊かれる
×××
一方の伊織の反応
伊織「今日は眼鏡なんですね。懐かしい。私の中で、一番眼鏡が似合っているのって玲司兄さんだから」
×××
(回想終了)
〇私立獅子堂学院高等部の校舎・廊下(放課後)
玲司と会計、生徒会室に向かいながら、
玲司「……最初は、コンタクトが億劫になっただけだったんだがな」
会計「もう一度、コンタクトにされる予定は?」
玲司「今のところは無いな。――ん」
玲司、ポケット内のスマホのバイブに気づく
玲司、周りにいる生徒会役員にテキパキと指示を出している
玲司「それは左の本棚。一旦段ボール箱の中に入れておいてくれ。資料の場所が場所が分からなかったら訊いてくれ。時間は大切だ」
書記「あれ、会長!? 今日は交流会の日じゃありませんでした!?」
早足でやってきた一年の生徒会書記、玲司の顔を見て驚く
玲司、肩を竦める
玲司「今日は行けない。この有様だからな」
会計「御免なさい会長……」
三年の生徒会会計、ちりとりと箒で割れ物の欠片を片付けながら呟く
生徒会室、本棚や観葉植物などの備品が倒され、資料や割れたカップが散らばっている
本棚の戸も開いていて、溢れた資料がぐちゃぐちゃになっていた
生徒会副会長「まさか換気のために窓を開けたら、サッカー部のボールが飛び込んでくるとは……」
玲司「怪我人が出なくて何よりだ。今はちょうど他の行事もやっていないしな」
書記「そうだ。この機会に整理整頓しちゃいます? もう私達が来る前から魔窟状態でしたよね、この部屋」
書記、人差し指を立てて「名案だ!」と笑みを浮かべるが、玲司は首を横に振る
玲司「いい案だ。だが、今回は原状回復を優先させたい。また声をかけてくれ」
書記「はい!」
会計「会長。割れ物を片付けてきます」
玲司「私も行こう」
玲司、ずっしりと重いゴミ袋を三つ持ち上げる
副会長「あ、俺が行きますよ」
玲司「構わない。君は棚や机を元の位置に戻してくれ。君の力が頼りだ」
副会長「はい!」
「分かっているとは思うが、一人にはならず、必ず二人以上で行動するように。一段落ついたら休憩しよう」
〇私立獅子堂学院高等部の校舎・廊下(放課後)
玲司と会計、並んで歩く
部活動中という事もあり、二人のいる校舎内は静まり返っている
会計「本当にすみません」
玲司「謝る事じゃない。君は何も悪い事はしていない」
向こう側からやってきた野球部の部員とすれ違う
野球部の部員「お疲れー! 災難だったなぁ。気晴らしに、また遊びに来いよ!」
玲司「ああ。有り難う」
会計「ねえ会長。眼鏡、どうしてまたかけたんですか? 一時、コンタクトでしたよね?」
玲司、突然の話題に目をぱちくりさせるも、微笑する
玲司「ああ、そういう時期もあったな」
〇(回想)私立獅子堂学院高等部の校舎・生徒会室(一年前)
会計「会長、コンタクトにしてみませんか? 眼鏡も素敵ですけど、外されてもお似合いだと思いますよ」
玲司「そうか……? 君が言うなら、そうなんだな」
(回想終了)
〇私立獅子堂学院高等部の校舎・廊下(放課後)
玲司と会計、ゴミ捨て場にゴミを置く
会計、手をはたいて、
会計「どうして、また眼鏡をかけるように? 幼馴染みの女の子に、何か言われたからですか?」
玲司「伊織君の事を知っているのか?」
会計「噂で聞いたんですよ。お堅い会長が、唯一リラックスしてお話する相手だって。それでどうなんですか? 本当なんですか?」
玲司「そういうわけではない」
会計「じゃあ特別に、コロッといっちゃうような甘いお言葉を貰ったとか?」
玲司「甘い言葉……?」
〇(回想)私立獅子堂学院高等部の校舎・廊下(一年前)
眼鏡を外した玲司、クラスメートや同級生には大好評
×××
一方の伊織の反応
伊織「眼鏡やめたんですね。いい感じです。印象がガラッと違って見えます」
×××
(回想終了)
〇(回想)私立獅子堂学院高等部の校舎・廊下(一年前)
再び眼鏡をかけた玲司、クラスメートや同級生には残念がられ、一部の女子からは「コンタクトにしないの?」と訊かれる
×××
一方の伊織の反応
伊織「今日は眼鏡なんですね。懐かしい。私の中で、一番眼鏡が似合っているのって玲司兄さんだから」
×××
(回想終了)
〇私立獅子堂学院高等部の校舎・廊下(放課後)
玲司と会計、生徒会室に向かいながら、
玲司「……最初は、コンタクトが億劫になっただけだったんだがな」
会計「もう一度、コンタクトにされる予定は?」
玲司「今のところは無いな。――ん」
玲司、ポケット内のスマホのバイブに気づく