すべてはあの花のために②

<ツバサの場合>


 急に離れたヒナタに葵は驚く。


「……ヒナタくん?」

「……なんでだよ」

「え??」

「……っ、じゃあ写真!」

「いやいや! キャラおかしいから!」

「じゃあ襲う」

「⁉︎ だっ、だめ‼︎ もう使ったじゃん!」

「あれ無制限」

「嘘でしょ⁉︎ 贈呈したわたしにまさかの選ぶ権利なし?!」

「じゃあ、さっきは下だったから……」


 そう言って今度は、何故かブラウスのボタンを外しにかかってくる。


「ひなたくん⁉︎ 人の話を聞いてっ」

「どっちか取らないと、全裸になるのはあんただよ」


 そう言いながら、本当にどんどんボタンを外しまくるので。


「(ちょっと! 最近襲われすぎだからわたし……!)」


 そう思いつつ、頑張って腕を伸ばして彼から距離を取ろうとすると、スパコーンッといい音が。


「……え?」


 どこから持ってきたのか。目の前にはスリッパでヒナタの後頭部を叩いたらしきツバサがいた。


「何してんのかしら、ウチの愚弟は」

「つ、ツバサくん! ヘルプミー!」

「今いいとこなんだから邪魔しないで」

「怪我人に何してんの! 早く離れなさい!」


 そう言ってツバサがヒナタから離してくれた。


< 252 / 286 >

この作品をシェア

pagetop