うしろの正面だーあれ
杏奈と早織だけだと思っていた咲子の目に飛び込んできたのは、クラスの大半の生徒だった。
抜けているのは、入院している朝子、広美、すみれの3人と隆史、それに楓だけ。
登校拒否を続けていた少女達まで居る始末。
『どういうこと…?』
震える声で、咲子は尋ねた。
『どういうこと?じゃねぇよ!』
早織が怒鳴る。
『まぁまぁ。
とりあえず遊ぼうよ、カゴメカゴメで…。』
そう言いながら、杏奈は咲子を見てニヤリと笑った。
かごめかごめ。
その歌を聞くのが どれ程怖いか…。
その歌を聞く度 思い出してしまうのは、あの日の残像。
この手で人を殺めた日。
何かが狂い始めた日。
大切な人を失った。
死んだ人が見えるようになった。
『かーごめかごめ…』
『やだっ!歌わないでっ…!』