うしろの正面だーあれ
教室に戻った咲子は、再び教壇を見つめた。
そこには、自分がやるはずの授業を、他の先生がやっていることに戸惑う桜井先生が居た。
『宿題のプリントを集めます。
1番後ろの人、悪いけど集めてきてくれるかな?』
そう言われたとき、チャンスだと思った。
なぜなら自分は一番後ろの席だからだ。
何の用もない教壇に近付くのは怪しまれるが、プリントを集めるときには確実に教壇に近寄ることが出来る。
しかし、何か言ったということが周りにバレないだろうか。
もしもバレたら、益々 怪しまれ、いじめられる…。
慎重に事を運ばなければ…。