うしろの正面だーあれ



早織は、爪が当たる箇所が内出血する程、強く強く握り締めた。



それ程 屈辱なのだ。



悔しいのだ。



こんな女に頭を下げるなんて…。



だけど…



お父さんが今まで積み上げてきたものは何?



お母さんが作ってくれる料理は何?



私の進学する学校は何処?



全部失うかもしれない。



何もかも、失ってしまうかもしれない。



金銭的な面だけじゃない。



きっと夫婦喧嘩も勃発するに違いない。



もしかしたらお母さんは出ていくかもしれない。



そのとき、私は?



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