すべてはあの花のために⑦
裸にされる!
「(……っ。ううぅ~……。ぅっ……)」
ぷかぷか浮かびながら、葵は嘔吐きそうになりながら泣いていた。
「(……。っ。……あ、れ。気持ち悪いの治まった……?)」
((現実世界で吐いたんだよ))
「(え!? うそ!? それは不味い! レンくんに裸にされる! おーきーるー!!)」
((いやいや。できたら苦労しないでしょ))
「(あれ? あなたは……)」
((……天の声ですけど……?))
「(なんで?! 普通に出てきてるんですけど!? 困るし! 短くなる!? ヤバい!? ていうかカタカナじゃないね!?)」
((うるさいわね。……ま、これ以上短くなることはないから))
「(へ?)」
((あんたは今、MAXで残り時間ないって話))
「(え!? どういうこと!?)」
((時間は少なくなるけど、結婚するか、大人になるまでは別に消えないってこと。今ちょうど、『赤』と逆転してると思ったらいいわ))
「(冷静だねえ……)」
((ま、こうなると思ってなかったし))
「(ってことはさ、もしかして起きるのって2時頃?)」
((もしかしなくてもそうね))
「(おう。……あの時間にオムライス入るかな)」
((いや、今そんな心配する?))
「(あー。いやだいやだー。どうせまだ続き、あるんでしょう……?)」
((よくわかってるじゃない))
「(今までの罪の重さを知れってヤツでしょ。いやだなあ。十分わかってるよお)」
((はあ。……ちゃんと見てね))
「(……ぐすん。味方じゃない……)」
葵は、何故かそこら辺にあったティッシュで、鼻をチーンした。
――――――…………
――――……