青にきらめく世界は、君の色でできている。


「青羽、可愛い」

「……あの、あんまり見ないでもらってもいいですか」

「やだ」


意地悪な顔で笑っている蒼空くんに、わたしは悔しくなってきて……ちょっぴり仕返しをすることにした。


「……小さい時の蒼空くんはニンジンが苦手で、自分の分をぬいぐるみに食べさせてあげようとしてたんだよね?」

「っ、何でそれを……!?」

「ふふ、蒼空くんにも可愛い時があったんだね」

「母さんだな……」


わたしの言葉で、今度は蒼空くんが赤くなった。

おそろいのリンゴみたいな顔をしたわたしたちは、顔を見合わせてクスクスと笑う。

そして手はしっかりと繋いだまま、デートにくりだした。


――今日もいい天気だ。

空を見上げれば、透き通るようにまぶしい青が広がっていた。


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