呪われた死神皇帝は、亡霊の愛し子に愛を囁けない
「この程度の質問にも答えられずに、よくもまぁ恥ずかしげもなく、オルジェント様の妻を名乗れますわね」
「あ、あの……。それとこれとは、話が……別のような……」
「同じことですわ」

 女性はピシャリと困惑するイブリーヌへ言い放つ。
 その後呆れたように肩を竦めながら、彼女に言い聞かせた。

「イブリーヌ様。よろしくて? オルジェント様の妻になったと言うことは、この帝国の皇妃になったと言うことですの」
「は、はぁ……」
「皇妃とは、完璧でなければなりませんわ。誰にもつけ入る隙を与えず、美しく光り輝き、人一倍帝国のために努力を怠らず、オルジェント様を支える必要がありますの。わかりまして?」
「え、ええと……」

 矢継ぎ早に語られる内容は、イブリーヌには難しすぎて半分も理解できていない。
 戸惑う彼女の姿を目にしたアメリは、この程度もわからないのかと馬鹿にしたような態度を見せると――どんどんと言動が怪しくなっていく。
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