超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する
「別に、おめーに対して言ったわけじゃねーよ」

「そんなの嘘よ!」

「なんでそう言い切るんだよ」

「だって、私のこと見ながら言ってたじゃない。気付かないとでも思ったの!?」

「そ、それは…」

「嫌いなら関わらなきゃいいじゃない。イチイチ嫌味言われる私の身にもなってよ!」

「嫌いじゃねーよ!!」

シンは声を張り上げた。

「じゃあ、なんなのよ!
なんだっていうのよ!
私だって傷つくんだから!
何言われても平気なわけないじゃない!」

完全に頭に血が上っている2人の言い合いは堂々巡りだ。

「シンとナミルさんだ…」

声を聞くだけでわかる。
テラスは驚いた。
それはアンセムも同じだった。
本棚の隙間から様子を伺う2人。
位置的にナミルの姿しか見えない。

「すっごい喧嘩してるけど、止めた方がいいのかな?」

小声でテラスは聞く。

「もう少し様子を見よう」

アンセムはそう答えた。
ナミルの表情から、何かを読み取ったのだ。
テラスもシンのことを思い、その方が良いと同意し頷きを返した。
テラスとアンセムは本棚の裏で身を潜め、シンとナミルがいなくなるのを待つことにした。
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