超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する
「男らしくないわね。はっきり言いなさいよ!」

気持ちとは裏腹に、口調はキツくなる。
シンから言わせたかった。

「わかるだろ?」

「なにが?わかんないわよ」

「言わなくてもわかるだろ!」

「わからない!」

「馬鹿女でもわかるだろ!!」

「わからないの!!」

「俺は!」

そこでシンは言葉を飲み込んだ。
心臓が激しく鼓動を打っている。

「言ってよ!」

ナミルの心臓もドキドキと大きな音をたてていた。

「おめーが好きなんだよ!」

そしてついにシンは想いを叫んだ。
恐いから、目をぎゅっと閉じて。
どうして振られるのがわかっていて告白しなければならないのか。

シンは立ち直れない気分でいっぱいだった。
恐くて目が開けられない。
ナミルはきっと自分に嫌悪しているだろう。

「シン」

ナミルに名を呼ばれても動けない。
固まっていると、頬に何か触れるものを感じた。
ナミルがシンに触れたのだ。

「目を開けてよ、シン」

近くにナミルの気配を感じる。

「私を見てよ」

ナミルは両手でシンの顔を包んだ。
シンはナミルの行動が理解できない。

「シン…」

もう一度呼ばれ、シンは恐る恐る目を開けた。
間近にナミルの顔があり、驚くと同時にカッと体が熱くなる。
しばらく見つめ合う2人。
そしてナミルが口を開いた。
< 289 / 346 >

この作品をシェア

pagetop