超人気美男子の彼女になった平凡女は平和な交際を求めて苦悩する
ドアノブに手をかけたアンセムに、テラスはそっと抱き付いた。
抱き付いた、というより、寄り添ったに近い。
アンセムは動きを止めた。
抱き締めていいのか、それとも恐がらせないようにそのままでいるべきか、悩んで動けない。
テラスはアンセムを見上げ、自分からキスをした。
ほんの一瞬だけ。
すぐにパッとアンセムから離れてしまう。
「バイバイ」
テラスは自分でドアを開けて、アンセムの部屋を後にした。
突然のテラスからのキスで、アンセムは何も考えられなくなってしまい、テラスに声をかけることもできず、見えなくなるまで見送った。
テラスはなんだかフワフワとした気持ちで自分の部屋まで歩いていた。
それは、嬉しいという感情。
頑なに部屋に入ることを拒否していたけど、成行上とはいえ、こうやって久しぶりに部屋で過ごした時間は、とても心地良いものだった。
今日はこの後シャワーもしたいし、着替えもしたいし、お腹も空いているし、洗濯もしたかったし。
なによりアンセムは寝不足だし。
だから、帰ることにした。
テラスとしては、アンセムを思いやっての決断である。
その行動がアンセムを凹ませたことに、テラスは到底気付くはずもなかった。
抱き付いた、というより、寄り添ったに近い。
アンセムは動きを止めた。
抱き締めていいのか、それとも恐がらせないようにそのままでいるべきか、悩んで動けない。
テラスはアンセムを見上げ、自分からキスをした。
ほんの一瞬だけ。
すぐにパッとアンセムから離れてしまう。
「バイバイ」
テラスは自分でドアを開けて、アンセムの部屋を後にした。
突然のテラスからのキスで、アンセムは何も考えられなくなってしまい、テラスに声をかけることもできず、見えなくなるまで見送った。
テラスはなんだかフワフワとした気持ちで自分の部屋まで歩いていた。
それは、嬉しいという感情。
頑なに部屋に入ることを拒否していたけど、成行上とはいえ、こうやって久しぶりに部屋で過ごした時間は、とても心地良いものだった。
今日はこの後シャワーもしたいし、着替えもしたいし、お腹も空いているし、洗濯もしたかったし。
なによりアンセムは寝不足だし。
だから、帰ることにした。
テラスとしては、アンセムを思いやっての決断である。
その行動がアンセムを凹ませたことに、テラスは到底気付くはずもなかった。