愛おしい、君との週末配信✩.*˚【BL】
撮影が終わり、桜塚と山田が機材を片付けている。そして撮影部屋から出ていった。
テーブルに並べられたシュシュで髪の毛をまとめている風花たちの姿を想像した。
風花と柚花がすごく喜びそうだな――。
僕の横に座っていた永瀬が、僕が作った花柄のシュシュを手に持ち、じっと眺める。そして腕にはめた。
「腕、きつくないの?というか、ゴムが無駄に伸びる」
「あっ、ごめん。腕につけてる子もたまにいるなぁと思って……」と慌てて永瀬はシュシュを腕から外した。そして「ブレスレット、いいな…」と微妙に聞こえるぐらいの声で永瀬は呟いた。
僕は永瀬が作ったクマのシュシュを手に取り、細かく観察した。
「永瀬は、よく手芸するの?」
「いや、しないけど」
「しないのに作るの上手いな」とぽつり呟くと、永瀬はいつもの余裕ある笑みを浮かべた。
「羽月の説明が分かりやすかったからな。ていうか、羽月にお願いがあるんだけど」
「何? 手芸関係のこと?」
「いや……」
珍しくモジモジしている。
「なんだよ、気になるから早く言えよ」
「うん。あの、羽月のことを優心って呼んでいい?」
突然の予想外のお願いに驚いた。
「急に、どうした?」
「いや、動画配信の時にその方が視聴者さんたち、色んな妄想ができて喜ぶと思うからさ」
色々な妄想ってなんだろうか。
というか、なんだ。視聴者のためにか。と、なぜかがっかりしてしまう。どんな理由だったらがっかりしなかったんだろう自分。
「まあ……いいけど」と、声を低めにして答える。
「優心」と、永瀬が顔を近づけてきた。
「な、なんだよ」
心臓の音が速く鳴るのを感じるから、それを意識しないようにした。
「優心、これからも手芸色々教えてほしい。あと、一緒に動画配信続けようね」と永瀬が言う。いつものように柔らかい声だったけれども何かが違う。真剣さが混じっていたような。だけど――
初めての動画撮影は結局、楽しかったけれど疲れの方が割合が多かった。
テーブルに並べられたシュシュで髪の毛をまとめている風花たちの姿を想像した。
風花と柚花がすごく喜びそうだな――。
僕の横に座っていた永瀬が、僕が作った花柄のシュシュを手に持ち、じっと眺める。そして腕にはめた。
「腕、きつくないの?というか、ゴムが無駄に伸びる」
「あっ、ごめん。腕につけてる子もたまにいるなぁと思って……」と慌てて永瀬はシュシュを腕から外した。そして「ブレスレット、いいな…」と微妙に聞こえるぐらいの声で永瀬は呟いた。
僕は永瀬が作ったクマのシュシュを手に取り、細かく観察した。
「永瀬は、よく手芸するの?」
「いや、しないけど」
「しないのに作るの上手いな」とぽつり呟くと、永瀬はいつもの余裕ある笑みを浮かべた。
「羽月の説明が分かりやすかったからな。ていうか、羽月にお願いがあるんだけど」
「何? 手芸関係のこと?」
「いや……」
珍しくモジモジしている。
「なんだよ、気になるから早く言えよ」
「うん。あの、羽月のことを優心って呼んでいい?」
突然の予想外のお願いに驚いた。
「急に、どうした?」
「いや、動画配信の時にその方が視聴者さんたち、色んな妄想ができて喜ぶと思うからさ」
色々な妄想ってなんだろうか。
というか、なんだ。視聴者のためにか。と、なぜかがっかりしてしまう。どんな理由だったらがっかりしなかったんだろう自分。
「まあ……いいけど」と、声を低めにして答える。
「優心」と、永瀬が顔を近づけてきた。
「な、なんだよ」
心臓の音が速く鳴るのを感じるから、それを意識しないようにした。
「優心、これからも手芸色々教えてほしい。あと、一緒に動画配信続けようね」と永瀬が言う。いつものように柔らかい声だったけれども何かが違う。真剣さが混じっていたような。だけど――
初めての動画撮影は結局、楽しかったけれど疲れの方が割合が多かった。