偽装婚約しませんか!?
「はあ、もういい。偽りの関係とはいえ、婚約者になるのだからな。あまり他人行儀な距離ではかえって怪しまれてしまう。俺も婚約者らしい距離に慣れようと思う。だが、すぐに距離を縮めすぎるのも外聞が悪い。少しずつ距離を詰めていく。いいか、少しずつだからな?」
「かしこまりました。殿下」
くどいほど忠告され、キリッとした表情で大きく頷く。
ローレンスは苦笑しながら立ち上がり、ヴィオラの髪に絡まっていた葉を一枚ずつ取り除いてくれた。婚約者というより、兄のような人だなと思った。
◇◆◇
翌日。
スキップしながら食堂に向かっていたヴィオラは、廊下で待ち構えていたローレンスに無駄に輝く笑顔で迫られた。そして「婚約者殿、俺との食事を忘れたとは言わせないよ?」と問答無用でサロンに連行された。口には出せなかったため、食堂のメニューで頭がいっぱいだったことを心の中で謝罪した。
在学中の王族はローレンスだけなので、王族専用のサロンは貸切状態だ。
豪華な調度品がずらりと並ぶ一室は重厚感があり、調度品にうっかり触れないようにしなければと自分を戒める。
「かしこまりました。殿下」
くどいほど忠告され、キリッとした表情で大きく頷く。
ローレンスは苦笑しながら立ち上がり、ヴィオラの髪に絡まっていた葉を一枚ずつ取り除いてくれた。婚約者というより、兄のような人だなと思った。
◇◆◇
翌日。
スキップしながら食堂に向かっていたヴィオラは、廊下で待ち構えていたローレンスに無駄に輝く笑顔で迫られた。そして「婚約者殿、俺との食事を忘れたとは言わせないよ?」と問答無用でサロンに連行された。口には出せなかったため、食堂のメニューで頭がいっぱいだったことを心の中で謝罪した。
在学中の王族はローレンスだけなので、王族専用のサロンは貸切状態だ。
豪華な調度品がずらりと並ぶ一室は重厚感があり、調度品にうっかり触れないようにしなければと自分を戒める。