スーパーNEMO大戦


「なぁ・・・なんで、俺は主戦力なんだ?」


 不意に、思ったことを口にしてみた。


 俺は海人さんや由良くんみたいに、特別な訓練を受けているわけでもなし、悠人くんやアルクさんみたいに、優秀な頭脳を持っているわけでもない。


 美里ちゃんやカオリさんみたいに、まっすぐに自分の信念に突き進めるだけの、強い心だって持っているわけじゃない。


 怖ければ逃げたくなるし、今だっていざ戦闘になったら、海人さんの皐月にほとんど任してしまおうかと、考えている算段だ。


 なんなら、カミレンロボのパイロット権を、他の連中に譲ってやっても良いとすら考えている。


 実際、キラさんとか、俺よりうまく動かせるんじゃないだろうか?


 事実、俺は先日の戦闘においても、同じスペックを持っているはずのピンクの駆るカミレディロボの半分しか、戦果をあげられなかった・・・。


「あのね・・・私も車の免許持ってるんだよ。今さらだけど。」


 ・・・え?


「マジか?」


「うん、さすがに21だし、いい加減持ってないとまずいと思って、先日取った。」


 カミレンロボの操縦資格は、驚いたことに普通自動車免許である。


 つまり車が運転できれば、カミレンロボのパイロットは誰でも勤められるのだ。


 ご都合主義万歳。


< 100 / 160 >

この作品をシェア

pagetop