スーパーNEMO大戦
MISAT

「・・・・・・・・なんで・・・・・・・・?」


 避難警報が出て、逃げる最中、美里の前に現れた物体に、そんな言葉しか出なかった。


 謎の巨人の出現。


 巨大ロボットの出現に、ガルダストマニアの美里は、正直ちょっと喜んだりもした。


 あまりに異質な光景に、思わずガルダストが現れる!!・・・なんてはしゃいだりもしたものだ。


 ・・・だけど、次の瞬間に鳴り出した警報と住民への避難勧告で、これは特撮でないことを悟る。


 そして・・・自分が、決してあの巨人に戦うべき勇者の立ち居地にいる人間でないことも・・・。


 分かっていた・・・私は所詮、ただの町人A。


 謎の巨人が現れたら、逃げることしか出来ない、ただの一般人なのだ。


 だけど・・・そんな美里の前に、見慣れた巨人が現れる。


 誰もが、あのドリルの巨人が、ここまで来たと思って、パニックになりながら、逃げ惑った。


 しかし、美里も・・・そして、兄である睦月も、これが、そんな類のものでないことを知っていた。


< 41 / 160 >

この作品をシェア

pagetop