重いけどいいの?お嬢サマ



「……もう少し厳しくやるわ。だから二人とも、夜のこの時間はテストが終わるまでナシ。いい?」


言い終える前から、かなやいの顔がすごいことになっていた。
不機嫌度が増したって意味で。


「……テスト後、川の字一泊で手を打つ」

「奏矢に一票」


ブスくれた表情のまま奏矢が言うと、すぐに矢絃が手を上げた。


「……分かった。分かったから」

「っし!」

「川の字楽しみ」


不機嫌は何処へ?と思うくらいハイタッチし笑い合う二人。

今日だけと言ったお泊まりが、テスト後にも約束を取り付けてしまった。
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