恐怖姉妹
スーパーK
夕方頃になると雨は小雨に代わり、天気予報の通り傘は必要なくなっていた。
「それじゃ、遅くまでお邪魔してごめんね」

「ううん。柚柚ちゃん勉?教えるの上手で助かったよ。遅れを取り戻すことができたから」
愛乃は満足そうな顔で柚柚と梨里を玄関先まで見送った。

「また勉強会しようね!」
梨里が大きく手を振って歩き出す。

外は随分日が暮れて、ちょうどスーパーKが閉店する30分前だった。

「それで、どうするの?」
家から離れてから梨里が柚柚に聞いた。
今日は単純に勉強会をするために来たのではないと、最初からわかっていた。

柚柚にはなにか考えがあってここへ来たのだ。

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