ホスト科のお世話係になりました
目撃

汰斗と喧嘩みたいになってしまった翌日学校は休みだった。
ホスト科に顔を出さなくていいことにホッとしていたけれど、問題を先送りにしてしまったような気がしなくもない。

「ホストに恋なんてしない。その答えは間違えてないはずなのになぁ」

どうしてこんなに胸の中がモヤモヤしているんだろう。
答えがわからないままベッドに横になって目を閉じると汰斗の顔が浮かんでは消えていく。

なぜか他のホスト科の生徒たちの顔は思い出さなかった。
「もう、ひとりでいると変なこと考えちゃう。出かけようかな」

そう呟いたタイミングで百恵からの連絡が入った。

《今日何してる? 遊びに行かない?》
行く行く!
すぐに返信をして出かける準備をする。
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