Dearest 2nd 〜Moon〜
「・・・・」
彩は手の平に乗った御守りを見つめたままフリーズしている。
思ってもいなかった展開に、どうにも驚きを隠せないって感じ。
……俺がサプライズ返しするなんて、夢にも思ってなかったんだろうな。
「………ふっ……」
────…くすくす…
固まった彩を見ては、ついつい笑いが止まらなかった。
だって愛しいから。
……愛しすぎるから。
「───俺の上を行こうにはまだまだやな。」
「…ひ、ひどっ…
これでも朝岡さんを驚かそうと必死で───…」
「……知ってるよ。
……ありがとう。」
────……ふわり。
真っ赤に赤面する彩の頭をクシュクシュと撫で、御守りをキュッと握らせる。
「……朝岡さん?」
「んー?」
「………これ……
ありがとう………。」
「────…うん♪」
────…頬が緩みっぱなしの俺は、きっと。
淡い恋心に胸を踊らせ、これから待ち受けるであろう君との明るい未来にただただ期待していた。
……そう。
本気の恋なんてした事がなかった俺は、まだ知らなかったんだ。
君を愛しいと思えば思うほど、俺は次第に身動きが出来なくなった。
───俺は苦悩と苦しさの海に、真っ逆さまに堕ちていく事になる。
恋の純粋さと、恋の綺麗な部分しか見えてなかったこの頃。
そして俺は、嫌でも恋の綺麗な裏側を思い知らされる事になる。
………自分を見失う程に。