クラス対抗デスゲームトーナメント

振り出しに戻ろう

(のぞみside)
そん…な…
ここでこんな残酷なことがあったなんて…
「全く…知らなかった…」
足がガクガク震えるのを自覚する。
「問題は、今ここで夕美がどうするか」
夕美を見る。
「私たちはこんなに馬鹿げたことをしたからこんな残酷なゲームに選ばれた。そうでしょ?」
おそらく柚月に問いかけているのだろう。
「自分も悪いのに何を言うの?」
「え?」
「あなたたちだって元1年2組でしょ」
「確かにそうだけど、私はどこかでおかしいと思ってた!」
「おかしいと思ってただけ。だから何!?みてみぬふりも同罪だよ!いじめは一生許されない。だからあなたたちは死をもって償ってもらう…ってえ!?」
よくよく見ると、夕美が消えていた。
きっと決意を決めたのだろう。
モニターを見ると夕美は青いボタンの前にいた。
「えっ」
そして決意したかのようにボタンを押した。

死亡者:須藤夕美(元1年2組)、大柴柚月(元1年1組)
「私、決めた。今までのこと、全て消そうって。1組も2組も死んだら、私たち死後の世界で振り出しに戻ろう」
「ねえ!死ねば今までの罪がパアになるって言ってんの!?そんなの違う!」
「これでスタートラインに戻れたね」
『それではバイバーイ!2人とも?』
そしてドローンが夕美を拘束し、夕美はビリビリと電流に当てられ、柚月は毒ガスで亡くなった。
「そんな…」
柚月の言う通り、これで振り出しに戻れるわけじゃないのに…
するとふと後ろに目がいく。
亜里沙と美香だ。
「私たちも、振り出しに戻ろう?」
そう言って美香は少し長めのキリを取り出した。
何するの!?
「な、何よ…」
「言ったでしょ?振り出しに戻ろうって」
そして突然亜里沙に強く抱きつき、美香自信も含めた2人をキリで串刺しにした。
「いやああああああああああああ」
校庭の砂が赤色に染まる。
「もう嫌だ!終わらせて!終わらせて!」
でもゲームはまだ続く。
今残っているのは、愛菜と私だけ。
ってことは…
「親友対決、か…」

死亡者:須藤夕美(元1年2組)、大柴柚月(元1年1組)
生存者:2人
4ー2=2
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