【番外編更新中】騙し愛され落とし合い ~借金帳消しのために、××の家でお嫁さん候補としての生活を始めます~
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「今日の夜は何にしようかなぁ」
学校から帰宅して、皿洗いをしながら献立を考えていれば、由紀さんが帰ってきた。
「由紀さん、おかえりなさい」
「ただいまぁ。はい、これ。弁当、今日も美味かったよ。何つーの、懐かしい感じがするっていうか、素朴な味っていうの?」
「……それ、褒めてますか?」
「めーっちゃ褒めてるって。あ、でもさぁ、千夏子ちゃんが作る弁当って、何であんなに茶色いわけ? もうちょっと彩りとか考えて作った方がいいんじゃねーの?」
「……文句ばっかり言うなら、食べてもらわなくても結構です!」
由紀さんからお弁当箱を受け取った私は、背を向けて洗い物に専念することにする。
せっかく作ったのに文句を言ってくるような人とは話したくないしねっ!