推しは恋のキューピッド

意地でも

あっという間に3日が経った。
あれから結局がっちゃんとは話せず、
パンフレット写真の撮影当日になってしまった。



そして私は、最大の危機に直面している。



「こたろう……どうしよう……」



私は両腕で抱きしめるこたろうに問いかけるも、
答えはない。



私はだるい身体に鞭を打ち、身体を起こすと、
脇に挟んだ体温計を取り出した。




「え!38.6℃!!」



久々の高熱に衝撃を受ける。
なんとなく昨日の夜から身体のだるさを自覚し、
嫌な予感はあった。



そのため、念の為常備薬を飲み、
昨日は早く寝たのだが……




「やっぱり出ちゃったか……」



普段であれば、ここまでの高熱であれば確実に仕事はお休みするのだが、今日は大切な撮影だ。
しかもがっちゃんがスケジュール調整に難航したと
言っていたこともあり、今日を逃すと大きな迷惑をかけてしまうかもしれない……




「写真撮影まではなんとか耐えて、
終わったら早退させてもらおう……」



そう決意し、私は朝の支度に取り掛かかった。



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