推しは恋のキューピッド

自覚と失恋

眩しい朝日を感じて目が覚める。
なんだか今日は頭がスッキリしている。
上半身を起こして大きく伸び、そのままソファーに目を向ける。


まだ早川課長寝てる…
身長が高いから、足がだいぶ飛び出てしまっている。

だから私がソファーで寝るって言ったのに…


私は立ち上がって、早川課長の向かいに回る。

そして衝撃を受ける。


何この可愛いくて綺麗な生き物…
早川課長は私のお気に入りのこたろうビッグぬいぐるみを抱えて気持ち良さそうに寝ている。

その顔は本当に整っていて、非の打ち所がない。
思わず見惚れてしまう。
この尊い姿…残しておきたい！


あまりよくないことと分かっていたが、
こっそり写真に収める。


そのカシャっという音で、早川課長が目を覚ます。


「あ、早川課長。おはようございます！」

私が目の前で挨拶すると、早川課長が飛び起きる。

「っえ！…そっか。泊まったんだよな。
おはよう。」


ちょっと寝ぼけている様子も新鮮で心をくすぐられる。