大国に嫁いだ小国の姫は国家機密を知り影武者と取引する【完結】
第50話 愛する人のために
セルディオはあれからずっとセルファの部屋で過ごしていた。監禁状態である。
セイラムは何も言わず、隣に控えていた。
食事の世話などは侍女が行ってくれた。
昼食を済ませると特にすることもなく、セルディオはベッドに横になりウトウトとしていた。
こんなに何もしない日など、未だかつてあっただろうか。
しばらくすると、ドアがノックされる。
セイラムが対応するためドアを開けた。
「ユフィーリオ様」
その声に、セルディオの意識が覚醒する。
「セルファが大怪我をしたと聞いて、いてもたってもいられず駆けつけました」
ユフィーリオの声が聞こえてくる。
「はい…、いえ、少々お待ちください」
対処に困るセイラム。
「セイラム、通すんだ」
セルディオは体を起こし、セイラムにそう言った。
「セルファ…!大丈夫なの?」
セルディオの姿を見て驚くユフィーリオ。
ユフィーリオはセイラムの横をすり抜け、ベッドに駆け寄った。
「セイラム、誰も入らないように、そこで見張りをしているように」
「しかし、セルファ様」
「頼む」
セルディオはセイラムに頭を下げた。
その姿を見て、ユフィーリオは益々驚いた。
王位継承者であるセルファが家臣に頭を下げるはずがない。
セイラムは何も言わず、隣に控えていた。
食事の世話などは侍女が行ってくれた。
昼食を済ませると特にすることもなく、セルディオはベッドに横になりウトウトとしていた。
こんなに何もしない日など、未だかつてあっただろうか。
しばらくすると、ドアがノックされる。
セイラムが対応するためドアを開けた。
「ユフィーリオ様」
その声に、セルディオの意識が覚醒する。
「セルファが大怪我をしたと聞いて、いてもたってもいられず駆けつけました」
ユフィーリオの声が聞こえてくる。
「はい…、いえ、少々お待ちください」
対処に困るセイラム。
「セイラム、通すんだ」
セルディオは体を起こし、セイラムにそう言った。
「セルファ…!大丈夫なの?」
セルディオの姿を見て驚くユフィーリオ。
ユフィーリオはセイラムの横をすり抜け、ベッドに駆け寄った。
「セイラム、誰も入らないように、そこで見張りをしているように」
「しかし、セルファ様」
「頼む」
セルディオはセイラムに頭を下げた。
その姿を見て、ユフィーリオは益々驚いた。
王位継承者であるセルファが家臣に頭を下げるはずがない。