DEEP BLUE
「そっか……。愛美時代の恩人……か。」
「い、いっぱい支えてくれた……
それに……もう一回恋をする勇気をくれたの……」
「……」
深青がいなければ今のあたしはいない
深青がいたから今のあたしがいる
「忘れなくていいって、立ち止まってもいいって……
その人に、あの時そう言われてなかったら……
きっとあたし達、今こうやって一緒にいないと思う………」
「うん………」
「だからありがとうって言いたくて……
でもあたしずっと勘違いして恨んでたから言えなくて………っ………」
その先はもう涙腺が制御不能になって言葉にならなかった。
そんなあたしを旦那さんはそっと引き寄せ
「─────じゃあ……
俺からもありがとうって……言っとかんとな。
あの時の彩を……
愛美を支えてくれてありがとうって。」
そう言って。
あたしを抱き締めながら、海に向かって呟いた。
「………深青さん。
あの時の彩を支えてくれてありがとう。
俺らを引き合わせてくれて……ありがとう。
おかげで今、愛美……
いや彩は幸せにしてます。
だから、もう安心して下さいね……」
─────…ザァァン…
「……ほらもう大丈夫♪
いいよーって言ってくれてるよ。」
本当にあの日とは違う、穏やかな空と海だった。
澄み渡る青い空と海が交わるその先に、愛美と深青が笑顔で出逢えた気がした。
ねぇ深青はもう悲しくて泣いてない?
あたしは大丈夫だよ
あなたに会えたから
やっとあなたを探し出せたから
………最後に手紙を残してくれて、本当にありがとう