DEEP BLUE
彼はこの手紙を書いた時、あたしと同じように旅行を楽しみにしていてくれたのだろうか。
そうだといいな、と思った。
時間は二度と巻き戻せないけど、あたしは深青に出逢えたことを後悔なんてしていない。
一番孤独だったあの時。
愛美であった私に、彼はいつも勇気づけてくれた。
当時のあたしはそれを煙たがるようにしていたけど、本当に感謝している。
彼がいなければ、きっと今のあたしはいないと言い切れる。
「そろそろ行こうか?」
「うん……」
促され、あたしはそのまま砂浜を歩き出した。
ーーーザァァァン…………
後ろから、優しい波の音が聞こえる。