桃色
私はもうすぐ、高校生になる。


A高校の入学式が明日にせまった。


なんだかなぁ~。

楽しみなような、楽しみでないような、そんな変な感じがする。


高校へは自転車で通うんだ。

新しい自転車を買ってもらった。

念願の携帯電話も持たせてくれた。


まだ、携帯のメモリーは少ないけどね・・・。

これから、友達いっぱい作って増やしてこ!



「明日の準備して早く寝なさいよ」

「は~い」


私は明日に備えて早く寝ることにした。


梨花と同じクラスになれますように・・・。

私はそう願って眠りについた。


また、ゆぅ君の夢を見た。

夢の中でゆぅ君は私の手を握ってて。

あの日のように力強く。

ゆぅ君は私に何か言おうとしていた。



「桃子~!早く起きなさい!」


母親の声に起こされてそこで目を覚める。



さっきの夢・・・。

私はさっきの夢を思い出しながら制服に着替える。


ブレザーの制服。

今までずっとセーラー服だったから、何かあんまり似合ってない気がする。


スカートを2回だけ折って、膝ぐらいの長さにした。

髪の毛も染めてない。


楽しい学校生活にしようと思ってるから、なるべく目立たないようにしないとね。


もう、絡まれたりするのは嫌だから。


「がんばろうっと!!」


私はそう呟いた。



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