桃色
「そうだ、健ちゃんが言ってたんだけど
 来月、同窓会があるよね?」

「そうそう!あるけど、桃子どうする?」

「私、行こうと思ってるんだよね!」

私がそう言うと二人はすごくビックリ
していた。


「もう、大丈夫なの?」

千絵が心配そうに聞いてくる。

「何が?だって、あれからもう9年も経ってる
 んだよ?大丈夫だよ。
 私、本当はずっと行きたかったんだ。
 だから、今回は行こうかなって思ってね」

「そうだよ、水嶋がいればもっと楽しいよ!」

なつがそう言ってくれた。


「それに・・・、ゆぅ君、きっと来ないと思うし」

「何で、そう思うの?」

「だって、大阪に行ってから来てないでしょ?
 毎年、写真見せてもらってるけど、いつも
 写ってないし・・・」


もしかしたら、会えるかも・・・。

なんて思ってしまう自分が嫌で、来ない現実
を受け止めようとしてしまう。


「久しぶりに、みんなに会いたいし・・・」

「よし!!じゃぁ、みんなで一緒に行こう!」


なつがそう言ってくれて、私達は一緒に
同窓会に行くことになった。

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