First Light.
空はすっかりオレンジ色に染まっていた。
背後からドアを開く音がして、振り返ると理人さんが立っていた。
「…熱は?」
目が合うなり第一声はそれ。
「下がりました。体もだいぶ楽になりました」
「それは良かった」
テレビの音量を少し下げ、キッチンへと向かった理人さんに体を向けた。
冷蔵庫から水を取り出して飲んでいる理人さんはどこか少し不機嫌で。
「…お説教されてたんですか?」
「はぁ?違ぇわ」
「怒られたんだ…」
「違うっつの」
「理人さんって分かりやすいですね」
「うっぜぇ。お前はアレだな、恩を仇で返すタイプ」
「はぁ?」
倒れても放ったらかしとくんだった、と大きな声で嫌味を言う理人さんにムッとなる。
…慌てたくせに。焦ったくせに。
こっちは朱音さんから全部聞いてるんだから。
「あ、そういえばスマホ」
「え?スマホ?」
「昨日めちゃくちゃ着信鳴ってたぞ。流石に出なかったけど」
「…あ、多分友達です」
きっとその相手はユズだ。
昨日無理矢理別れてしまったから心配かけてしまってるかも。
理人さんは寝室から私の持っていたバッグを持って来てくれた。