勇気の歌(Summerloveの前の話)

戦場


結局、校長なんておらずーーー職員室で会議をするも話し合いも無駄に終わった翌日。



「今日……来るんやて?」


「そうみたいだな」


「でも、保健室登校だから……きっと大丈夫だよ」


「どうだか……」



車内でそうつぶやく。



それぞれが疑念を抱えて、数分。



普段なら喋れることも、喋れなくなってしまったのだから、心のなかに何処か焦りがあってーーーだからといってどうすることもできなかった。




だって、このまま行けば退学まっしぐらだし、フリースクールなんて紹介しても………協調性がない勇気だから。



「アイツ、何処に行っても上手くやっていけん気がするんやけど………」




早羽でさえこの口ぶりだ。



「それを、どうにかするのが僕たちの仕事なんだけどーーーどうしてこんなことになったんだろう………」




「相手が悪すぎたんだ。諦めも必要だ」





「酷いこというわなー。でも仕方ないわ。あんな生徒もう不登校でも手に負えんわ」




それぞれ黙り込んでしまったのは、経験不足が故から。



そして、疲れ果ててしまった事もある。



3人で気晴らしに、朝早くから登校し一緒に行くなんて何ヶ月ぶりだろう。



本来なら、楽しくて、一日も頑張れるはずなのにーーー神は許してくれないみたいだ。




「キャアアア!!!!!」
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