平安物語【完】



「…聞いたのですか?」

抱き締められているため表情は見えませんが、尚仁様の苦しげな声が聞こえてきました。


「…はい。」

「話さなかった私を、恨んでいるのですか」


反射的に『そのようなことは…』と言いそうになりましたが、ぐっと口をつむんで


「はい」


と申しました。



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