平安物語【完】



「はい。

ご心配を頂きまして、申し訳もございません。」

そう言って微笑む弁からは、無理をしているのがありありと伝わります。

可哀想にと思いながら、

「では、私はもう一眠りいたします。

そなたも、あまり思い詰めないで早くお休みなさい。」

と声をかけて、部屋の奥へと戻りました。



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