平安物語【完】
赤ん坊を取り上げた乳母は、抱いたまま号泣して言葉が出ません。
見かねた少納言の君が乳母の腕の中を覗いて再び歓声を上げ、
「なんとまあ…っ
男御子、男御子でいらっしゃいます!!!!
皇子様のご誕生にございます!!!!!!」
と声を張り上げました。
尚仁様は男泣きに泣いて私の手の甲に頬を寄せ、右大将の君は私の袖に顔を埋めて泣いています。
私も涙を幾筋も流し、尚仁様が少納言の君から若宮を抱き取るのを見つめました。